alchemist_380 のひとりごと

元・水の分析屋さんがブツブツ言います

【化学】メラミンとメラニン

【ワシントン共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は1日、ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障問題担当)や国家安全保障会議NSC)の職員が公務でグーグルのメールサービス「Gメール」の私用アカウントを使っていたと報じた。ウォルツ氏は、機密性は比較的低いが悪用される可能性がある自身の日程や職務上の書類をGメールで受け取っていた。

ウォルツ氏は、誤って記者を招いた一般アプリでイエメンの武装組織フーシ派への空爆計画を協議したことを問題視されたばかり。情報管理がずさんだとして批判がさらに高まりそうだ。

NSC職員もGメールを使い、進行中の紛争の軍事拠点や兵器システムに関して他省庁の職員とやりとりしていた。他省庁の職員は米政府のアカウントを使っていたという。

米メディアは、ウォルツ氏が一般アプリ「シグナル」で、空爆計画以外にもロシアとウクライナの戦争を協議するチャットグループを作成していたと報じている。

 

フェイクだ。Gメールは安全だ・・・って言い張るのかと思っていましたが、このオヤジは民間のメッセージアプリ「シグナル」を使っていたために、外部に政権幹部とのやりとりの情報を漏洩させたばかりでしたね。新しい言い逃れを見つけないとね。

ネジが外れた大統領、あなたが指名した補佐官ですよ。黙ってないで、ゼニの力でも何でもいいから、助けてやりなさいよ。それとも都合が悪くなったら切り捨てるのかな。知り合いの金持ちなら、ほかにも大勢いそうだし。

 

えーと、今回も「どっちなんだい!」的話題。メラミンメラニンについて。

 

メラミンは優れた特性を有する合成樹脂の原料

メラミン melamine(C3H6N6)は有機窒素化合物。聞き慣れない名称を出して申し訳ないですが、まずは 1, 3, 5-トリアジン triazine([HCN]3)。こいつは 3つの窒素と3つのカーボンをもつ六員環。そのカーボンにくっついていた H をアミノ基 -NH2 で置換してやればメラミンのできあがりです。

塩素 Cl などは含まれませんが、強そうですね

このメラミンとホルムアルデヒド formaldehyde(CH2O)の重縮合反応でメラミン樹脂が合成されるのです。

これはまったくの無駄知識ですが、「アミノ基」の次の「イミノ基」なんてあるんでしょうか・・・あるんです!

あみん、いみん あみのき、いみのき 楽しそうですね

アンモニア NH3 の H を R で表現された別の基 group で置換してできるのが「アミン」です(i)。そして、そこから H や R を一つはずしたものが「アミノ基」です。一方、炭素と窒素の二重結合に H や R がくっついたものを「イミン」といいます。「イミノ基」も H や R をはずしてやればいいのですが、二重結合で結びつこうという =NR と、両側に単結合の手を伸ばす形の -NR- とがあります。

(i) 「待つわ」(1983年)で有名な岡村孝子加藤晴子のデュオは「あみん」です。加藤さんがはずれた岡村さんは「タカコ基」・・・なわけないです。

気を取り直して・・・メラミン樹脂は、引張強度・硬度や耐衝撃性にすぐれているので、食器や日用品に幅広く用いられてきました。そのうえ、絶縁性も高いことから、電器部品や基板・筐体などにもよく用いられています。さらに、家具や化粧板の成形、木工製品の表面材の接着にも利用されてきたのですが、残念ながら原料のホルムアルデヒドに問題ありです。発がん性があるとされているのです。
メラミン樹脂は加熱されたり酸と接触したりすることで分解が進み、ホルムアルデヒドを放出します。また、メラミン樹脂でできた容器は、それ自体がマイクロ波を吸収して発熱します。電子レンジに入れちゃダメ、なんです。建材に使われていたメラミン樹脂系の接着剤からホルムアルデヒドが放出されて、「シックハウス症候群」をもたらすとされています(ii)

(ii) 元・水の分析屋さんも、ホルムアルデヒドに反応して、目がチカチカ、鼻水ズルズルしてしまうタイプです。花粉の季節にも似たような症状が出ますが、症状のひどさは完全にアルデヒドの勝ち。ちなみに、体内でエタノールが分解される過程で発生するアセトアルデヒド acetaldehyde(エタナール ethanal)には、ありがたい?ことに耐性が身に付いてしまったようです。

とはいうものの、悪い話は重なるもの。100均ショップでもお馴染みの「メラミン樹脂フォーム(スポンジ)」は研磨性能が強すぎて、プラスチック製容器やステンレス製シンクに細かい傷をいっぱい作ることが知られています。洗剤を使う必要がないと喜んでいる場合ではありません。急須や茶碗の茶渋落とし、コーヒーが染みついたマグカップの洗浄なんかにお使いいただくのが適切かと思います。

優れた性能をもつ人工の物質、やはり光と影があります。

 

メラニンが過剰になるとお肌の大敵

メラニン melanin は、様々な生物が、好むと好まざるとにかかわらず、体内で作ることのできる色素。褐色~黒色を呈して、皮膚の色や毛髪の色を決定する物質です。Wikipedia によれば、ユーメラニン eumelanin と フェオメラニン pheomelanin に分けられるそうです。接頭辞に注目すると、eu- は「真」とか「善」とかのよい意味。他方、pheo- は「褐色」を意味します。そして、肌や毛髪、瞳の色はそれぞれの量・割合によって決まります。そうか、そうきましたか・・・

でも、化学辞典などでは、「チロシン tyrosine から生合成されたフェノール類のオキシダーゼ(酸化酵素)による酸化、脱炭酸、カップリング反応でつくられた、褐色または黒色の高分子色素」とされており、「正確な組成は不明」です。eu- と phaeo- の違いも詳細は不明なのではあるまいか、って考えてしまいました。といいつつ、フェオメラニンの構造式の一部分(Wikipedia より):

「一部」でこれですから、まあ、正確なことは分からなくてもね

色素を体内で作るというからには、酵素が重要な役割を果たします。たぶん、遺伝子の欠損のせいで、酵素チロシナーゼ tyrosinase を作ることができず、その結果、メラニン色素を作れない個体が「アルビノ albino」となるわけです。

さて、ここからはお肌のケアについての情報をあちこちのサイトからもってきたので、適当臭くつなぎ合わせてお送りしましょう。

メラニン色素は、紫外線などから肌を守るために作られます。製造場所はメラノサイトと呼ばれる色素細胞。紫外線が当たるとチロシナーゼメラノサイトに色素を作るよう指令を出す、と、よく説明されるみたいです。

ふつう、メラニンは、肌の細胞のターンオーバーによって肌の内部から表面へと移動し、最後は垢となって剥がれ落ちます(身体は清潔にしましょう)。しかし、肌内部の細胞に何かしらの異常が起こると、メラノサイトメラニンを生成し続けてしまうことがあります。過剰につくられたメラニンは、ターンオーバーでは排出しきれず、シミとなって沈着する・・・。また、メラニンが過剰でなくとも、ターンオーバーが良好な状態でなければ、やはりシミとなって沈着する・・・。

こうなると自分で何とかするわけにはいきません。メラニンを消すことはできないとしたものです。ということで、百貨店の化粧品売り場でも、街中のドラッグストアでも、ふだんからのケアをお勧めしているわけです。ある会社のサイトでは「美白とは、メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐこと」と定義していました。女優ライトで白く飛ばしても、根本的解決にはならない。ダメなんですって~