alchemist_380 のひとりごと

元・水の分析屋さんがブツブツ言います

ジョーモンカイシンについて

クマによる人的被害は過去最悪だそうですが、さて「熊害」と書いて何と読みますか?

のうがい」・・・なわけありません。そんなの、辞書引いても出てきませんよ。

くまがい」でもありません(ストレートやないかい・・・)。全国の熊谷さん、変なこと言ってゴメンナサイ m(_ _)m。

たいがい」でもありません。「態」と似ている・・・関係ないです。たいがい(大概)にしなさい!

正解は「ゆうがい」です。確かに、有害獣による被害ということでピッタリです。

なお、ヒグマは漢字で「羆」と書きますが、分解すると「四」「熊」になっていて、江戸っ子なら「シグマ」・・・という眉唾ものの説もあるとか。ともあれ、クマ類をまとめると「熊」。北海道を除くと、各地で出没しているのはツキノワグマ。「熊害」でよいのですね。

 

科学・教育の番組ではないでしょうけど

\(・_\)それは(/_・)/おいといて、【日刊スポーツ新聞社 によるストーリー】

明治天皇の玄孫で作家の竹田恒泰氏が10月26日放送の読売テレビそこまで言って委員会NP」に出演。番組では「新政権でどう変わる? 日本のエネルギーを考える」と題して議論した。
各パネリストに地球温暖化対策は「必要」「不要」の質問があった。竹田氏は「不要」と電子パネルに掲出し、「縄文時代はいまよりもはるかに暑かった。しかも大陸と陸続きが島国になったぐらいですから」と前置きし、「いま考えている海面が何センチ上がったというレベルではない」と主張した。


さすがは竹田さん。「縄文海進」のことも、よぉくご存知なのですね。でも、議論よりも罵り合いが好まれるタイプの番組だけあってか、話の筋は通ってないようです。主張されていることを整理しますと、

(1) 縄文時代は現代よりもはるかに温暖であった

(2) そのせいで海面が上昇して、大陸と陸続きだったが島になった

(3) それに比べると、今の温暖化は大したことはない。(故に、温暖化対策は不要)

といったところだと思います。でもね・・・・・・

 

約20000年前、「このへん」は大陸と陸続きであった

縄文海進はいまから6-7千年前のこと。その頃の気候については多くの研究がなされており、(1) の主張、6-7千年前は現代よりもはるかに温暖であった(平均気温が 2-3℃高かった)は正しいようです。しかし、(2) の縄文海進の海面上昇は高々 3-5m。「大陸と陸続きが島国になったぐらい」だと言うなら、ずいぶん浅い海峡だったということになってしまいます。モンサンミシェルじゃないんですから。ということで、(3) の結論にたどり着けるかどうか、甚だ怪しいのです。私見ですが、これだけの材料では、あまりに雑なのでマチガイになるでしょう。

 

大陸と陸続きだった、というのは「旧石器時代」とか「最終氷期」のこと。2万年ほど前に、対馬海峡が存在しなかった時代があった。これは確かなことのようです。

約2万年前の「このへん」の地形図

こんな状態ですから、現代の日本列島にあたる「このへん」(i) に、大陸から動植物が侵入してくるのも無理はないですね。最終氷期の終わるころ、日本史の教科書的には縄文時代を迎えるころでしょうが、全球的に気温は上昇傾向となります。極域の氷床が溶けて縮小、その結果、海水が増えて海面が上昇した・・・これが「縄文海進」が生じるまでの大雑把なストーリー。

(i) 大陸と陸続きだった時代のことも「日本史」の教科書に出ているのは、なかなか愉快なことです。最終氷期に「日本」の概念なんかありませんからね。本稿ではとりあえず「このへん」とか書いています。

 

「縄文海進」へまっしぐら ⇒「縄文海進その後」へ・・・

しかぁし、所詮は大雑把な話。かなり過剰に単純化されています。海面上昇は縄文時代よりもずっと前から続いていました。そこの説明ができていません。それに、気温上昇 → 氷床融解 → 縄文海進 と考えるなら、気温下降 → 氷床発達 → 海退、となるはずですが、実は、縄文海進以降、海面を数メートルも低下させるような氷床の再拡大を示す証拠はありません。つまり、「縄文海進その後」に、寒冷化して氷床が再拡大した結果、海面が低下して現代の海岸線になった、というストーリーは成り立たないのです。

これは、当たり前田のクラッカー。縄文海進は、その後のことまでひっくるめて考えると、氷床融解による海水の増加だけでは説明できないからです。背後にあるのは「氷河性地殻均衡」。気象庁の解説ページにある図を見ながらお読みください:

気象庁による「氷河性地殻均衡(GIA:Glacial Isostatic Adjustment)」のページより

最終氷期の最盛期には、現代の北米やヨーロッパ大陸には巨大な氷床が発達していました。氷床の下にある地殻は氷床の重みにより沈降し、その影響は地殻の下にあるマントルにもおよんで、マントルは氷床から離れたところへとゆっくりと移動します(左図)。

間氷期に氷床が融解すると、圧迫されていた氷床周辺の地殻が隆起します。一方、氷床の融解によって海水が増えると、氷床から離れた海洋底にかかる重みが増して、海洋底が圧迫されます。その下にあるマントルゆっくりと陸域の下に移動して、地殻を隆起させます(右図)。

どちらの図でも、マントルは「ゆっくりと」動く。そうです。「氷河性地殻均衡 Glacial Isostatic Adjustment」の実現までには、長い時間がかかるのです。ここが大切なところ。

 

最終氷期の終わった約19000年前から7000年前までに、氷床は急激に融解し、海水は増加。それに伴って、氷床から遠く離れた場所でも海面は年間 1-2cm というものすごい速さで 100m 以上も上昇しました(もちろん「このへん」にも起こったことです)。そして、約7000年前頃に海面が一番高くなった。ここまでは、海水量が一気に増えたために「縄文海進」へまっしぐら、の部分。

一方、その後起こった海退の原因は、氷床の再拡大ではありません。氷床の融解で増加した海水の重みで海洋底が沈降し、海洋底のマントルが陸域の下に移動して、氷床から遠く離れた場所の地殻が隆起し続けたのが原因です(これまた「このへん」にも起こったことです)。陸地が隆起した分、相対的に海面が下がったのです。これが「縄文海進その後」に生じた海退の真相。寒冷化で氷床が再拡大したのではありません。

 

まとめておくと、最終氷期が終わってからの氷床融解がゆっくりと起こっていれば、海水の増加による海面上昇と陸地の隆起は打ち消し合って、縄文海進のような現象は起こらなかったと考えられます。「海水の増加の速さ」が「氷床から離れた場所の地殻隆起の速さ」を圧倒的に上回ったから縄文海進が起きたのです。

 

以上を踏まえると・・・

そんなわけで、縄文海進の頃に大陸と陸続きが島国になったぐらいだという主張は、すべて間違っているとまでは言いませんが、あまりに舌足らずでした。したがって、縄文時代は現代よりもずっと温暖だったことを理由にして、それに比べれば今の温暖化は対策をとるほどのことではない、というのは、前提を失った結論。理屈になっていません。声だけでかい人、すっこんでなさい。

元大蔵官僚で経済学者の高橋洋一氏は、「グレタ氏は経済学を勉強する必要がある」と語っていたようですが、「高橋氏のような人は自然科学を勉強する必要がある」と思います。氏が主張しておられる「経済成長なしに失業率を下げることはほぼ不可能」だということくらい、経済学者でなくても、たいていの人は理解しているはずです。経済成長は、地球環境を破壊しながらでも達成しなくてはならない目標なのか、ということを考えていただきたい。そもそも「経済」とは「経世済民」、「世を經(おさ)め、民の苦しみを濟(すく)う」の意である、と松下政経塾のページにも書かれていますね。

 

地球が千万年以上の長~い時間をかけて地中に埋めて隠した炭素。先のことを考えられない愚か者たちがみつけちゃった。掘り出し始めてたったの300年で、皆様ご承知のこの有様です。反省くらいはしていいと思う、そんな今日この頃です。

 

今日はここまで~

 

黒潮大蛇行を振り返る (1)

13日に閉幕した大阪・関西万博。海外パビリオンを巡る工事費の未払い問題がなお解決していない。11か国の工事に携わった下請け業者が未払いを訴え、総額は10億円以上に上る。今後の解体工事への影響も懸念される。

日本国際博覧会協会(万博協会)によると、9月までに11か国のパビリオンの下請け業者から未払いの相談があった。大半は元請けが外資系企業で、元請けと下請けや、下請け同士でトラブルが起きている。「被害者の会」の集計では、支払いに影響が出ている業者は30社以上あり、未払い額は十数億円。全面解決のめどは立っていない。

⇒ 万博運営費は280億円程度の黒字だとか言っていますが、それが本当であれば未払いの被害者を救済する向きに使用するのが筋ではないですかね。吉村大阪府知事は、万博協会の副会長を務めました。責任あるお立場のはずですね。もしかしてだけど、あなたも儲かったのですか? 工事を契約した当事者ではないから・・・なんて言い訳は、道義的には通用しませんよ。「道義」を理解する人かどうかが問われていますが、そこに気付く事はないのでしょう。

 

自民党高市早苗総裁は、衆院議員に初当選した翌年の平成6年10月12日の衆院予算委員会で、当時所属していた自由改革連合を代表して質問に立った。村山富市首相に対し、先の大戦について国民的議論がないまま侵略と認定することを批判「勝手に代表して謝ってもらっちゃ困る」と厳しく追及していた(だが村山氏は翌年、「植民地支配と侵略」への「心からのおわびの気持ち」を表明する首相談話を発表した)。

高市氏は、法的には無効だとされている教育勅語について、「尊重すべき正しい価値観」「見事」などと賞賛されているそうです。でも、「勅語」は、国民的議論を経て無効と定まったのですから、今さら勝手に賞賛してもらっては困ります。そもそも、明治天皇ご自身がお書きになったものではなく、天皇家を担ぎ出して徳川家に取って代わった連中の作品にすぎない、っていう見方だってできるわけですから(私見であって、国民的議論を経たうえでの評価ではないです www)。

 

ニューヨーク・タイムズは21日、トランプ米大統領が前回大統領選前の2023年後半と24年夏に、自身が以前の司法捜査で受けた被害の「賠償」として2億3000万ドル(約350億円)を司法省に請求していたと報じた。現在、司法省で請求を認めるかどうか審査中とみられる。ただ判断する幹部らはトランプ氏に指名された人物で、同紙は「明白な倫理違反だ」と指摘している。

⇒ 自作自演が大好きなんですね~ こんな記事にも出会いましたよ――トランプ氏は2024年の大統領選の際に何度となく、「敵対人物には徹底的に復讐する」と繰り返していた。これは個人的な恨みを超えたものがある。 大統領閣下がこんな人物とは・・・少なくとも尊敬はできませんね(わたくし、モチロン、最初からお下劣なヤツだと思っております)。

 

自民党高市早苗総裁が首相に選出された21日の参院の首相指名選挙の決選投票で、国民民主党小林さやか氏が高市氏に投票した。参院事務局が投票結果を公表した。投票結果によると小林氏は1回目は玉木雄一郎代表に投票したが、決選投票では高市氏に投票した。国民民主は決選投票になった場合、玉木氏に投票することを申し合わせていた

⇒ そうですか。この政党は、首班指名という大切な場面においてさえ、無効票を投じるように指導するんですね。総選挙のたびに「投票率が上がらないように」願っていたという某政党と同様、たちが悪い集団のようです・・・改めて考えると、選挙に関して「たちのよい」政党って、ありましたかねぇ。

 

そこら中で「何じゃこりゃ」の事態。元・水の分析屋さんが、まだガキの頃の歌:

みっともないから およしなさい
もっとでかい事 なぜできぬ
ショボクレた事 すんなこの野郎!

(ショボクレ人生:青島幸男 作詞)

 

長く続いた「黒潮大蛇行」が終息したらしい

気象庁は、5月9日に「7年9か月続いた黒潮大蛇行が終息する兆し」と発表。その後、8月29日には、「2017 年8月に発生した黒潮大蛇行は7年9か月継続し、2025年4月に終息した」との見解になりました。あれからもうじき二か月。気象庁も「その後」を観察していたはずなので、意地が悪いようですが、ちょこっとご機嫌をうかがいたく・・・

 

そもそも「黒潮大蛇行」って何だっけ? ですね。 気象庁による「大蛇行」判定基準は次の通りです:

(1)潮岬で黒潮が安定して離岸していること
(2)東海沖(東経136~140度)での黒潮流路の最南下点が北緯32度より南に位置していること

この基準で 1965年以降「黒潮大蛇行」となったのは下表の6回だといいます:

「大蛇行」は珍しい事ではない

1965~2025年の60年のうち、黒潮大蛇行だった期間はほぼ20年、というわけです。最新の大蛇行は 2017年8月〜2025年4月。7年9か月という継続期間は 1965年以降では過去最長ですが、統計のある1965年以来、1/3くらいの期間「大蛇行」だったと思えば、それ自体は「おおごとじゃ」(i) というほどのことではない、とも言えそうなのです。

(i) 海洋の現象としては珍しくはない黒潮大蛇行が「おおごと」とされるのは、蛇行した黒潮の内側に冷水域が生じて、日本の気象(気候)や海洋の生物環境に影響を及ぼすと考えられているからです。ちなみに、大西洋で太平洋の黒潮に対応するガルフ・ストリームには大蛇行のような流路はありません。

ま、それは  \(・_\) ・・・ (/_・)/ おいといて、潮岬で離岸していることと、東海沖の流路が 32°N 以南まで届いていること。この二つの条件を "and" で満たしていれば「大蛇行」となります。

2025年8月上旬の海流図(気象庁による)

上に示したのは、大蛇行終了後の2025年8月上旬の海流図です。このころの黒潮は、潮岬で「接岸、一時離岸」とされていました。これは何だか半端です。実は、黒潮が離岸しているかどうかは、観測された(あるいは解析された)流軸までの距離ではなくて、「串本と浦神の月ごとの潮位差」(ii) を指標として評価されているのです。

(ii) 潮位の変動を「月平均」くらいの時間スケールでみれば、月による起潮力の周期的変化が平滑化されるので、海況の(ここでは黒潮流路)変化のシグナルが見えるようになる。まあ、そんな考え方でいいと思います。

串本、浦神の潮位観測施設のある場所はこちら:

黒潮接岸の影響は、串本には直接及ぶが、浦神には届ききらない

串本検潮所は潮岬近くの南向きに開けた港にあります。黒潮の流れは、2023年11月に書いた「圧力傾度力とコリオリの力とが釣り合った状態」の典型。黒潮を横切って南方海域に向かうと、沖合の海面高度の方が 1mかそれ以上高くなっています。したがって、黒潮流路が潮岬に近寄ると、串本の潮位は高くなります。一方、浦神検潮所は岬をかわした東側、拡大図の赤矢印で示すように、奥の深い東に向いた湾の中にあります。黒潮が接岸しても、串本ほどの潮位変化は生じないと考えられます。

結果的に、浦神を基準とした両地点の潮位差(串本 - 浦神)は、黒潮が潮岬に接岸すると大きくなり、離岸すると小さくなる、ということになります。

8月29日の報道発表資料から・・・なるほど、これは明瞭な・・・

ご覧のように、「潮岬で離岸」の条件はバッチリ満たしています。

さて、もう一つ「最南下点が北緯32度より南」の方はどうでしょう。先ほどの 8月上旬の図では 140°E 線で32°N よりも南を流れていますが、その後が気になりますよね。

今はこんな感じです

東海沖でそれほど南下していないし、四国の南から房総半島方面までの流速が、8月上旬とはずいぶん違っています。

 

いろいろ考えていたら、ややこしい話も思い浮かんでしまいましたので、今日はここまで~

ファイターズの応援で忙しい

パ・リーグのクライマックス・シリーズのファイナル。今日の第5戦を終えて、ついに「3勝3敗」で並びました(i)。ファイターズの「下剋上」なるか、というところ、テレビ観戦での応援でとても忙しい日々を送っています。明日も忙しいはずなので、今回は蓄えておいた話題をいくつかご紹介・・・で勘弁してくださいませ。

(i) ホークスにはアドバンテージの1勝があります。このたびみずほペイペイドームで戦った成績はファイターズの3勝2敗です。そうです、勝ち越しているんです。明日も北海道から思い切り応援します。

 

 

○ 水野 太貴 氏 の論説: 意外なところに「コミュニケーションの地域差」は隠れている

「日本人」とか「日本語話者」というとどうしても同質的な集団をイメージしてしまうが、それは幻想だ。同じ日本国内でも、地域差は想像以上に大きく、そして思ってもいないところに潜んでいるのだ

 

ある研究によれば、東北や九州の一部地域では、「ありがとう」の代わりに、「助かった」とか「よかった」を用いて喜びを表現する傾向にあるそうです。「自分のことだけ言って、お礼の言葉はないのか」と思ってしまうかも、ですが、出身地による違いだと分かれば、受け取り方も変わるでしょう。

日本国内の選挙で「日本人ファースト」という意味不明のキャッチフレーズ。叫び続けた方に「日本人」の定義を問いたいのですが、どうやら有耶無耶にするつもりらしい。霞ヶ関界隈、永田町界隈・・・における「コミュニケーションの地域差」は・・・あっては困るんですよね。特に、同じ言葉がいつの間にか違う意味になるのは、何とかなりませんかね~

 

○ 古谷 経衡 氏 の論説:テレビを捨てる日本人

所謂(いわゆる)「フジテレビ問題」でスポンサーのほとんどが撤退したが、それによる影響はそろそろ広告代理店やスポンサーが把握するところであろう。フジ 一社分の広告がなくても売り上げが変わらないのであれば、他局への広告出稿も同様になる。人々がテレビを真剣に見ていない以上、そこでの広告効果は無意味なのだ。テレビ番組があまりに低クオリティーなのがすべての因(もと)なのである

 

今年の4月に書かれた文章ですが、テレビの構成作家が古谷氏に「なにか面白いことはないでしょうか」と聞いてきた、といいます。もちろん、クリエーターとしての能力はない、と酷評されていました。視聴者の立場から言わせてもらうと、人気のある芸能人をずらっと並べておいて、過激な演出をすれば面白くなると思ったら大間違い(ii)。いくら娯楽番組だといっても、芸人とアイドルのバカ騒ぎなら見る価値なしです。

(ii) 番組の改編期になると「○○スペシャル」のオンパレード。撮ったけれど使わなかった場面を再編成してでも、コスパをなんとかしようとしているのであれば、完全に見透かされていると思いますよ。

 

○ 酒井 順子 氏 の論説:制服とエスカレーター ― 社会を覆う暗黙のルール ―

日本では、「みんな違って、みんないい」「ナンバーワンよりオンリーワン」「自分らしく」などと、各時代で「それぞれの個性を大切にしましょう」と訴えられてきました。しかしそのフレーズを唱えることすらも「みんな」でしてしまうため、「みんな同じが楽」との感覚を持つ人々の再生産は止まりません

 

制服のない中学校の生徒さんが「私はチノパンをはいていきたいのですが、誰も着ていないので勇気が出ません。どうしたらいいでしょう」って言う。酒井さんが「一人だと勇気が出なくても、友達と一緒なら大丈夫かも」といったアドバイスをしたところ、その後「いつもは着ない明るい色とか、違う形の服を皆で着てこよう」という「私服の日」みたいなのができた・・・あれっ? 私服の学校なんでしょ?

そして、急いでいる人のためにエスカレーターの片側の列を空けるべし。この暗黙のルールを破る方が「2列でお乗りください」という正式ルールを破るよりも怖いのでしょう・・・ うんうん。勇気ある行動は、よく叩かれますから。

 

元・水の分析屋さんの経験。謎の仕事が降ってきたとき、「どんな法律のどの条文に基づくことなのでしょうか?」と質問して、上には説明済みだからという理由で、みごとに流されたことがあります。こういう、時に法律さえも無視されてしまう組織の中で、個性的な人を育てようなんて、どだい無理な相談ってものですよ。エラい人からすると、個性的な人物が増えると、扱いづらいのでしょうし。

 

○ 竹内 智子 氏 による記事:なぜワニはカピバラを襲わないのか?

カピバラは群れで生活し、ジャガーアナコンダなどの天敵が近づくと、特有の鳴き声で周囲に危険を知らせる習性がある。この警報システムは、ワニを含む他の動物たちにとっても有益だ。そのため、カピバラを襲うより、そばに置いておくほうがサバイバル上有利だと判断されている可能性がある。

カピバラは世界最大のげっ歯類で、成獣になると体重は60kgを超える。つまり、ワニにとってカピバラは獲物としてサイズが大きく、捕食するには手強いうえに、魚などと比べて捕食効率が低い。そのため、「わざわざ狩る価値がない」と判断されている可能性もある。

狩る価値がない・・・いや、狩るような気を起こさせない雰囲気を醸している・・・

カピバラは他の動物を威嚇したり、警戒心を煽るような行動を一切とらない。この穏やかで平和主義的な性格のおかげで、周囲の動物たちにも自然と仲間として受け入れられる傾向がある。

もちろん、すべてのワニがカピバラに友好的なわけではなく、稀に襲う事例もある。しかし、捕食者であるワニとも共存してしまうカピバラの親和力は、動物の世界にも「共に生きる」という選択肢があることを教えてくれる、実に興味深い一例である。

 

昨今の人間の世界を見るにつけ、何とも深い味わいのある、示唆に富んだ視点だと思います。ゆる~く生きているように見えますが、それが生存戦略であるとしたら。

 

今日はここまで~

 

クサいモノの話をしましょう (8)

竹田恒泰氏「民主主義を何だと思っているのか」萩生田氏の党要職起用を問題視する声にぴしゃり

明治天皇の玄孫(やしゃご)で作家の竹田恒泰氏が12日、X(旧ツイッター)を更新。自民党高市早苗総裁(64)体制で萩生田光一氏が幹事長代行になった件をめぐり、私見をつづった。

旧安倍派幹部で、派閥裏金問題に関係して処分を受けた萩生田氏の要職起用という高市氏の判断がさまざまな論議も呼んでいるが、竹田氏は「萩生田光一氏の党役員起用が問題だと言う人がいるが、民主主義を何だと思っているのか」と書き出した。そして「萩生田氏は党で処分を受けた上に、非公認で小選挙で当選している。まして党の役職は政府の役職でさえない。東京24区の民意の決定を侮蔑し民主主義を否定する公明党や評論家には猛省を促したい」と述べた。

 

X上での怪気炎ですが、なるほど、A級戦犯だったはずの人(不起訴ですけど)がいつの間にか国のトップの座についてしまう、そういう黒歴史を持つお国柄ですからね。これこそが美しい日本の伝統、とおっしゃるのでしょうね。

選挙で当選すれば過去のことはすべてチャラ。真っ黒な議員さんが、「禊ぎ」は済ませたとばかり、同じことを別の形で繰り返す。皇族の家系というお立場にある方が、犯罪行為の疑いが晴れてもいない人物を、どうして表舞台に出したいのか。猛省を促したい。

 

「多数派である」(≒ 選挙で勝った)ことと「正しいかどうか」とは別のこと。勝てるはずのない戦争に突き進んだのも、多数派が形成されたおかげでした。とてもとても大切なことです。簡単に忘れるようではいけないのです。

 

さて、今日は女性のニオイについて。オヤジによるセクハラにならないように気をつけながら進めましょう。

 

35歳はニオイの曲がり角

2018年(平成30年)のこと、ロート製薬加齢に伴う女性の体臭変化に関する研究成果を発表しました。なぜ「女性の」体臭なのだとか騒ぎ出さないでください。あくまでも科学的な研究成果なのです。曰く、女性には「若い頃特有の甘いニオイ」が存在し、それは年齢とともに減少する(i)。おぉっ、7/24 の投稿で「オヤジ臭/加齢臭」を取り上げておりますが、男性の場合は「オヤジ臭」が加齢に伴って増大する向きだとの印象があります。女性の場合は、よいニオイが減少する・・・ゆゆしき問題ではありませんか。

(i) 元・水の分析屋さんは鼻があまり利かない方なのですが、高校生時代の女子も、社会人になってからの女子職員も、なるほど「何だかいい香り」でした。通勤・通学時間帯の電車では、オヤジ臭のほかに「何だかいい香り」が感じられていたものです。ヘンタイだなんて言わないでくださいね。なお、途中の大学生時代が抜けているのは、男ばっかりの世界で暮らしていたからです(大笑)。

 

ロート製薬は、「自分のニオイが気になる女性の約 8 割が、加齢によるニオイ変化を感じている」という、事前調査の結果を受けて、女性を対象として、加齢に伴う体臭変化について検証することにしました・・・ 以下、ロート製薬の資料に基づく記述ですので、気を悪くしないでお読みください

 

(1)10~20 代女性に特有の甘い香りは 30 代以降減少に転ずる

10~50 代の女性 50 名が約 24 時間着用した布を、専門パネラーにより 6 段階臭気強度表示法にて官能評価を実施した結果、10代、20 代と比較して 30 代以降で「SWEET 臭」と呼ばれる香りが減少することが分かりました。

専門パネラーによる 6 段階臭気強度法(スコア:0~5)による評価

確かに、グラフの「SWEET 臭」の世代差ははっきりしています。

さらに、この「SWEET 臭」に関して年齢と官能スコアの相関を調べた結果、16-35 歳までは負の相関性を示しましたが、36-57 歳ではほぼ無相関でした。

青い線は「苦し紛れ」に引いたものではなさそうです

40歳前後のサンプルがないのが少々気にかかりますが、このグラフを 35-6 までは負の相関で、40 Over のところはほぼ無相関・・・とみることに無理はありません。というわけで、なるほど「35歳はニオイの曲がり角」です。残念ながら、よいニオイであるはずの「SWEET 臭」に関しては、35-6 歳までに10代~20代に対する優位性は失われる、ということですから、まあ、しょうがない。身に覚えのある方は、あなたの発するニオイによってオヤジを誘惑するのは・・・諦めましょう(何言っているんだか)。

 

(2)「SWEET 臭」=「甘い香り」の正体は

10~20 代女性に特有の「SWEET 臭」の原因成分を特定するため、「SWEET 臭」の官能スコアの高いものと低いものを「ヘッドスペースガスクロマトグラフィー質量分析計(HS-GC/MS)」(ii) で分析した結果、「甘い香り」の正体は「ラクトン C10(γ-デカラクトン)/ラクトン C11(γ-ウンデカラクトン)」であることが分かりました。

(ii) ヘッドスペースと呼ばれる密閉容器に試料を入れて加熱し、気化した揮発性成分をガスクロマトグラフィーで分離・濃縮し、質量分析計で同定・定量する分析装置です。三つの名前を連ねていて、とても強そうな分析装置であることを想像させます。

それが、こいつらです~

ラクトンC10 (上)と ラクトンC11 (下) の構造式

ラクトン lactone」は環状になったエステル ester のこと。エステルは独特の芳香をもつものが多く、私たちが好む果実の香りの原因物質となっています。ここで紹介したラクトン C10 とラクトンC11 は、桃の甘い香りを特徴付ける成分ですし、モルト・ウィスキーの香気から検出されたとの報告もあります。また、ラクトンC11 の方はココナッツの香り成分でもあり、乳や和牛の肉にも含まれています・・・元・水の分析屋さんとしては、世の男性が若い女性に特有の「SWEET 臭」に惹かれるのは当然のことだと考えます。

 

(3)歳とともに去りぬ・・・

さて、くどいようですが「35歳はニオイの曲がり角」。女性のラクトンC10/ラクトンC11 は年齢とともに急激に減少します。

ラクトンC10 の減少が先行するようです

ラクトンC10 は 20代まで、ラクトンC11 は 30代までに大幅に減少してしまいます。サンプル数 n=50 ということで、各世代の人数が十分ではないとか、注意しておきたいとは思いますが、あまりに著しい結果・・・論評は差し控えます。30代以降の女性は、甘い香りをお持ちではないということで。

 

(4)香りと女性の見た目印象

男女52名に対して、異なる複数の女性(実年齢平均40歳)の写真を提示しながら、「無香料」「2-ノネナール」「せっけん香料」「ラクトンC10/ラクトンC11含有香料」のうち一種類(ランダムに選択)の香りを嗅いでもらい、「女性らしさ」「若々しさ」「魅力度」に対するアンケート調査を実施。香りごとの印象を点数化した結果がこちら:

無香料を100としたスコアです

加齢臭のもと、2-ノネナール のニオイは、女性らしさ、若々しさ、魅力度のいずれも大幅に低下させる要因となっています。これは当然すぎるくらい当然です。

せっけんの香りの影響は小さく、無香料との差があまりないようです。もしかしてですが、朝シャンでよい香りを振りまいているつもりだったけど、自己満足に終わっていたのかも知れません。ガッカリですね・・・

そして、ラクトンC10/ラクトンC11含有香料。女性らしさ、若々しさ、魅力度のいずれも大幅アップという結果になりました。「こうかはばつぐんだ!」ですね。

付け加えると、ラクトンC10/ラクトンC11含有香料には、加齢臭や汗臭、頭皮臭などを隠すマスキング効果もあることが確認されています。逆に言えば、「ニオイの曲がり角」を曲がってしまったら、(もう隠しきれなくなるのだから)体臭の変化や加齢臭の発生にくれぐれも気をつけないと・・・ということでもあります。

 

最後に

お年を召したご婦人方、ラクトンC10/ラクトンC11含有の香料を身に纏うことによって、嗅覚で女性らしさや若々しい印象を向上させることができます。さらに、呑む香水とも言われるローズオイル配合のサプリメントも市販されています。元・水の分析屋さんとしては「まゆつば」っぽいとは思っていますが、有効成分が摂取後に体内に吸収されて血流にのり、やがて汗腺から汗と一緒に放出されるそうです。ローズオイルにも入っている「ゲラニオール Geraniol」(iii) という物質(下の図)にはバラに似た香りがあり、滅菌作用もあるので雑菌を原因とする肌荒れや体臭対策にも期待できるということです。

(iii) ゼラニウム Geranium から抽出されたので、この名があります。バラにも含まれる芳香成分で、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌を促すという報告があります。

バラにも含まれる芳香成分ですが、エステルではありません

 

今回は、美容と健康を保つための香りを持つ物質の話でした。なんだ、クサくないじゃないか、ってですか。よい香りを振りまく物質も、度を超すと悪臭になるのです。くみ取り式のトイレが当たり前の時代、トイレのそばにはキンモクセイが植えられていたものです。元・水の分析屋さんにとっては、キンモクセイの香りはトイレを想起させるものになっています・・・ほら、クサいでしょ?

今日はここまで~

 

お名前は伏せる・・・自由民主党新総裁

「本日、公明党からは政治資金規正法の改正に関する公明党案について、この場で賛否を示すよう求められました。党内に持ち帰って協議をして手続きにのっとって速やかに対応したいということで、お返事を申し上げました。しかしながら先方からは『それは具体的な回答ではない』ということで、一方的に連立政権からの離脱を伝えられました

 

自民・公明両党の、党首と幹事長による会談。これまでも政治と金の問題については議論されてきたはずなのに、「検討の時間が欲しい」とか「党内に持ち帰って協議をして手続きにのっとって速やかに対応したい」とか。公明党の立場からみると、改革しようという気持ちが感じられなかったのでしょうね。もう一度書きますが、「党首と幹事長」。党のナンバーワンとナンバーツーがいても、党としての方針を示すことができない、とみられたわけでしょう。具体的に答えたりすると、「勝手なことをするな」と、ボルサリーノの帽子の方にひどく叱られるんじゃないかと、元・水の分析屋さんは勝手に想像しています。

 

といったところで、党首会談はとても怖い話だった・・・党首怪談だった・・・山田く~ん、つまんないから座布団一枚持っていって!

 

\(・_\)それは(/_・)/おいといて、怪談といえばNHKの朝ドラ「ばけばけ」。出だし好調なようで何よりです。主題歌も話題になっていますが、番組のロゴにも注目です・・・

ロゴはこうなってますね~

みなさんは、一つ目の「ば」の濁点がやけにずれている(i) のにお気づきでしたか? このたびの党首怪談、もとい、党首会談は、初めっから論点がずれていたのではないでしょうか? 山田く~ん、一枚差し上げて! とまではいきませんか。

(i) ずれた濁点が、となりの「け」にひっかかると、「はげ」になってしまいますね。

 

この際ですから、いろんな発言やネットへの投稿を拾い集めてみました・・・

○ ワーク・ライフバランスという言葉を捨てます。働いて、働いて、働いて、働いて働きます。

⇒ どうぞご勝手に。でも、こういう人は周囲に向けて「こんなときに、あなたはなぜ働かないのだ!」とか言い出すに決まってますね。

○ 基本理念・・・ 「日本を、守り抜きます!」 

国の究極の使命は、「国民の皆様の生命と財産」「領土・領海・領空・資源」「国家の主権と名誉」を守り抜くことだと考えます。

⇒ 国家の三要素、国民・領域・主権 のことですね。ところで、災害に苦しんでいる領域と、そこに暮らす国民のこと、ちゃんと見てますか? ことは急を要するのですが。

○ 教育は、国家の基本です。

教育の目標として、「道徳心」「自主及び自律の精神」を培うとともに「勤労を重んずる」「公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参加し、その発展に寄与する」「生命を尊び、自然を大切にし」「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する」態度を養うことを記しました。

⇒ 定義のはっきりしない「ありがたい」お言葉を長々と語ってもらっても、ねぇ。

○ 私自身は(戦争の)当事者とは言えない世代だから、反省なんかしていない(衆院外務委員会における発言)

○ 戦争責任を安易に認めることこそ無責任だ(自身のHPのコラム)

⇒ 近隣諸国の首脳に、ご自身で上の言葉を直接語りかけてください。自民党総裁になったとたんに、靖国参拝をどうするのか、ぐらついておられるようですし。曲げようのない信念ではなかったと解釈してよいですか? どの口が語ったのですか?

 

この話、急いでアップすることに意義がある(笑)。2-3日のうちに、つまらない話に成り果てるかも知れないから。

 

キッパリ・・・やっぱり・・・サッパリ・・・

スポーツニッポン新聞社によれば・・・】

女優の吉永小百合さんが 9/28 のテレビ東京池上彰×吉永小百合 昭和100年」に出演。政府の行事などの委員の仕事を引き受けなくなった理由を明かした。

吉永は1970年に大阪で開催された日本万国博覧会大阪万博)で、歌手の坂本九さんとともに「いろいろ、どういうようなものをやっていくかという委員に選ばれたというか、やりなさいと言われまして」とし「どういうことをやるのかもわからずに OK してしまったんですけど。実際に会議の時に、ひと言言ってしまったのは “広島、長崎の原爆のこともきちっと展示して世界の人にも知ってもらいたい” と言ったんですね」と明かした。

しかし「でも、全く取り上げられずに。がっかりして…」と吉永。そのため「それから、国のいろいろ大変なことがあっても、お引き受けするのはやめようと思って、やることはなくなりましたけど」とキッパリと言った。

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官公庁が主催する会議などに有名人を招いて発言を求めるのは、すっかり手垢が付いたどころではない常套手段。しかも、これもよくあることですが、せっかく思ってもみなかった「厳しいご意見」を頂戴したのに、後日議事録を見返すと、ちゃんとその部分が削除されていたりします。はっきり申し上げますが、お招きしたのは「ネームバリューある」からなんでしょ? で、当たり障りのないご意見をいただけるとうれしかったんですよね?(i) 見え透いてますね。

(i) そんな下心があるのなら、「ご発言内容」の原稿を用意して事前にお渡ししなさいって(笑)。どうせ「やらせ上等」なんですから。それにしても、言うこと聞かない吉永小百合さん、素敵な方ですね~

「一日警察署長」などであれば、街中で交通安全を呼びかけたり、特殊詐欺の防止の啓発活動に参加したりしてもらえば「こうかはばつぐんだ」と思います。しかし、それなりの会議の委員に招いたからには、その発言内容は十分に尊重してもらわないと。会議費は税金から支出されているはずですから、公費を用いて不正を働いたことになるのですけど、分かってやっているんですか?

 

サンケイスポーツ紙のいうことには・・・】

橋下徹氏が2日、TBS系「ゴゴスマ」に出演。ホテル密会問題で取りざたされている前橋市の小川晶市長について私見を述べた。

前橋市の小川市長は2日、市幹部職員の既婚男性とホテルで複数回面会した問題の責任の取り方に関し「市民の厳しい声を直接受け止め、その上で判断したい」と述べた。小川氏は9月24日の臨時記者会見で、今年2月ごろからホテルで10回以上会ったと認めた上で、男女関係を否定した。

この騒動について、橋下氏は「ネットでね、男性職員が政治的な関係でハニートラップを仕掛けたんじゃないかとか出回ってますけど、僕はそれはありえないと思います」とキッパリ

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この記事の見出しは「ネットの憶測私見」なんですが、私見も憶測も大差ないような気がします。「僕は・・・と思います」は橋本氏の考えで、ネットの憶測はネット民の考えの集合体。そんだけのことです。もちろん、これは元・水の分析屋さんの私見です(大笑)。ただね、ホテルで10回以上会うような仲なのに男女関係がないというのは・・・まあ、ええか。お互い常識の持ち合わせがないということで。

 

東京新聞によると・・・】

2016年、国が学校法人「森友学園」に対して払い下げた大阪府豊中市の国有地を巡り、国土交通省大阪航空局は3日、国有地に埋まるごみの推計量が約5000トンだったとする報告書を公表した。学園側との土地取引時、8億円余を値引きする根拠となった推計量の約4分の1にとどまる。大幅な値引きの妥当性や、当時の算定根拠が揺らぐ形だ。

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この記事の見出しは「やっぱり当時の算定は過大だった…「地中ゴミ」再推計 森友学園への国有地売却、浮き彫りになる異例の経緯」でした。さらに引用ですが、

土地取引の過程では、森友学園籠池泰典元理事長が財務局職員に、安倍晋三首相(当時)の妻・昭恵氏との写真を見せて「『いい土地ですから前に進めてください』と言われた」などと説明。財務省による公文書改ざんにもつながった。

ここまで事情が明白なのに、公文書改ざんを指示した人が特定できない・・・そんな訳ないですよね。政治家さんも、その腰巾着のお役人も、正直な話はしない/できないのでしょうかね。あんたなんかが墓場まで持っていったところで、末代までの恥になりかねないし、誰のためにもなりませんけどね。

 

【X ユーザー・まずいもやしさんのポストでは・・・】

「銀杏、散々な言われようで草」という意味深な投稿。「お願い ぎんなんの実を踏まないでください」と言うのですが・・・

ぎんなん、踏んじゃダメ

やっぱり踏むメリットは「なし」で、デメリットが三つも。ぎんなんの実を踏んだら ① かぶれる ② 靴がクサくなる ③ 帰りの車が地獄と化す (大笑)。これはどう考えてもサッパリの結果です(ii)

(ii) 佐賀県西松浦郡にある「陶山神社」にある看板だそうです。ちなみに、幼稚園児は、親が頼んだわけでもないのに、ぎんなんの実をポケットいっぱいに詰め込んで、満面の笑みを浮かべて帰ってきます。あたかも一日履いた靴下を好むイヌのように、好き好んでやってくれるのです。

 

サッパリと言えば・・・ 残念ながら「政治状況」という答えがピッタリガッカリ

方陣グルグルの「さっぱり妖精」 召喚されたらそれはたいへんなことに

そうそう、パニック状況に陥ると「だ〜いこんらん、だいこんらんですぞ〜」と言いながら、どさくさ紛れに登場する、謎の「ドサクサ妖精」というのも人気を博しました。両手に大根を持って画面を駆け抜けていきました・・・

 

よき時代の マンガ & アニメでした。今日はここまで~

 

「民、信なくば立たず」でしたよね

9/28 中山競馬場 芝1200m のスプリンターズステークス〔G1〕。勝ち馬投票券を購入したわけでもないのですが、感動の場面に出会うことができました。

11番人気のウインカーネリアン(三浦皇成 騎乗)が G1 初制覇。最後の直線で、武豊 騎乗のジューンブレアとの競り合いを制しました。三浦騎手自身も G1通算 127度目の挑戦(!?)で悲願の初勝利。テレビで見ておりましたが、やはりゴール直後に武 騎手から声をかけられていたそうです。「おめでとう、長かったな」と。三浦騎手も「憧れの先輩なので……危なかったですね。ゴールしてすぐ泣きそうになりました」って。ゴールした後の様子、そうじゃないかなぁと見てたもので、やっぱりそうだったのかと知って、こちらが泣けてきました。なんとも素敵ないい話です。

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さて、9/18 の投稿で、「1キログラム当たり8000ベクレル」云々で大騒ぎした記者さんは排除されたのですか? と書きましたが、これだけでは何だかよく分からない・・・と気付きましたので、大々的に補足しておきます。

 

原子力関連施設から発生する100 Bq/kg 以下の廃棄物は、「低レベル放射性廃棄物」という扱いになります(原子炉等規制法、略称・炉規法による「リアランス基準」)。基準をクリアした廃棄物であれば、それを再生利用した製品が日常生活を営む場所で使用されても(i) 特段の危険はない、という基準値です。福島第一原発の事故のずっと前から運用されています。
(i) 例えば、廃炉を解体して出たコンクリートを建築資材にするとか、金属を公園のベンチなどに再生利用するとか。ただし、環境省の文書では「特段の危険はない」ではなくて「安全」と言いきっています。

一方、「8000 Bq/kg 以下」は、福島第一原発の事故に伴って環境に放出された放射性セシウム(主に137Cs)で汚染された廃棄物について、一般的な処理方法(分別、焼却、埋立処分等)を想定して(ii) 安全に処理するための基準です(放射性物質汚染対処特措法による「指定基準」)。あくまでも非常時における基準値ということで、クリアランス基準ほど安全側に寄せてはいませんが、何かを誤解している一部の人たちが「通常のゴミと同様に処分するのか」と声をあげていました。

(ii) 焼却施設や埋立処分場では、排ガスおよび排水は適切に処理されますし、埋め立てる際には覆土を施しますから、環境中に有害物質が拡散することはないはずです。つまり、環境中にむき出しで放置できないものを、危険ではない範囲で処理・処分するための基準です。もっとも、環境省の文書では、「周辺住民の方にとって問題なく安全に処理」と言いきっています。

 

8,000 Bq/kg 以下の汚染土を、遮蔽および飛散・流出の防止を行った上で、全国の公共事業で利用する方針が打ち出されたのは2016年3月とうっすら記憶しています。それを受けのて大騒ぎ、たとえば、認定特定非営利活動法人 FoE Japan の 2016/05/02 の記事(2024/07/17 アップデート)にはこのように書かれています・・・

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今回の「8,000 ベクレル/kg 以下、再利用しちゃえ」基準は、2011年時に、「非常時だから 8,000 Bq/kg を通常のゴミと同様に処分してしまえ」という環境省の方針を、さらに。緩めたものだ。 (※下線は元・水の分析屋さんによる)

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「大騒ぎ」の正体はこんなところです。ですから、怒り心頭に発したせいかとは思いますが、単位の表記がそろってないのと、下線を引いたところの言葉遣いと、句読点の間違いくらいは直した方がいいと考えます(2024年のアップデートで可能だったはずです)。「100 Bq/kg 以下」と「8000 Bq/kg 以下」。80倍もの開きがある「ダブルスタンダード」は納得できないというのでしょうが(実際、私も納得はしていません)、怒り心頭に発するのは、話を最後まで聞いてからでも遅くなかったはずですからね。

福島第一原発の事故で発生した廃棄物。「環境中にむき出しで放置しておけないものなので、危険ではない範囲で処理・処分する必要がある」ことくらいは、まあ、認めていただけるのではないでしょうか(だって、処理・処分はしないという、完全に無責任な選択肢はあり得ないですから)。問題は、誰の責任でどのように実行するのか、ということに絞られております。

責任の所在は簡単です。なぜだか分からないが、東京電力に責任を負わせることはできないので、国の責任でやるしかないのです(理由が分かる方、もしおられたら教えてくださいませ)。困ってしまうのは、 国民(とりわけ周辺住民)に対しては「安全」と主張しなければならない点です。何しろ、炉規法ネタでひねり出した「クリアランス基準」の「100 Bq/kg 以下」でさえ、ゴリ押しで通して不評をかったのです。今度は緊急時の特措法による対応。どう頑張ってもより高い数値を出すしかない・・・(iii)

(iii) 元・水の分析屋さん、公務員やってましたから、イヤな記憶ですがこんな状況も経験済みです。上司が「これは無理方程式だ。どうやって解くか考えろ」って言うのです。無理方程式という呼び名はまったく当てはまりませんが、理系とは思えない思考回路の人でしたので仕方ないです。解きようがないのだから、解けたフリをするだけです。ほかに手はありません。完全なウソを言っているのでなければ・・・それでいいというのです。「解く」んじゃなかったんか~い!

そこで、です。安全性を語るには、人体への影響を評価するシーベルト(Sv/y)で規制するべきなのですが、炉規法ではかねてより「○○ Bq/kg 以下」と、放射能の値で網をかけてあります。これを思い出せば、放射能で「8,000 Bq/kg 以下」のものを処理・処分しても、追加の被ばく量が「1 mSv/yr を超えることはない」なら OK ・・・のようになるわけです。確かに、安全性を考えるうえでは、間違いはないでしょう。正しく運用されるなら、ね

 

環境省による平成27年12月の「中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会(第2回)」資料には、こんな再生利用例が掲げられていました:

これなら確かにむき出しになることはないのですが

「その他、再生利用事業者のニーズに応じ検討」という文言が泣かせてくれます。放射性セシウムを含む廃棄物だと知っていながら、敢えてそれを使わせてほしいっていう奇特な業者さまが果たしているのでしょうか。本来の意味での「ニーズ」なんかあるわけがない。公共事業を請け負う業者さんにお願いして、何とかしてもらう向きのはずです。まあ、役人的には、工事の仕様書に書き込んだ時点で、請け負う業者がいることイコール「ニーズ」がある、と勝手に考えるのでしょう。知らんけど。

 

さて、遮蔽および飛散・流出の防止措置を施したとしても、大地震や土砂災害が発生すればどうなるのか。河川氾濫で堤防が決壊した事例もたくさん知っていますね。また、皆様ご承知のとおり、何もないはずの街中でいきなり道路が陥没する事例もありました。人間の作った構造物など、予期しないところで簡単に崩壊するものと心得るべきでしょう。であれば、廃棄物がむき出しにならないままで、2-3回の半減期137Cs なら約30年)を繰り返すことを期待するのには、ちょっとムリがあるかも。

そして、これこそが一番の問題だと思っているのは、再生利用の途中経過も完成後の状況も、ほとんど把握されていなかった事例があることです。以下、原子力資料情報室のページからの引用:

環境省指定廃棄物対策担当参事官室は、2016年に実施された工事に関して)福島県の避難指示区域内で発生した3,000Bq/kg 以下の災害がれき(コンクリートがら)23万トンを避難指示区域の沿岸部で、海岸防災林の盛土材に使用したと回答した。環境省放射性物質濃度測定を行い、セシウムが 3,000Bq/kg 以下であることを確認した上で業者に引き渡したというが、「業者がどの場所でどのくらいの量を使用したかは業者に任せているためわからない。全量を完全に使い切ったかどうかわからない」と説明。業者に対しては30cm以上の覆土を行うように求めているが、「実際に確認したわけではないため、業者が本当にその施工を守っているかどうかわからない」

 

決まり事を作ったお役人が、その決まり事をちゃんと守ろうとしていない/守らせようとしていない。(実際、私も納得はしていません)の理由はこれです。大丈夫なはずの決まりが、正しく運用される、と信じ切れないのです

 

なお、137Cs 以外の放射性核種は考えなくていいのか、という人もいるでしょうから、こんな資料も用意してみました:

国会で野党議員の質問に答えた内容なので、ウソではないはず

復興庁のページにあったデータです。

貴ガスの 133Xe は気体ですし、短い半減期で β崩壊して、どんどん 133Cs(セシウム安定同位体)に変わっていきます。131I も短半減期。こちらも β崩壊でどんどん 131Xe(キセノンの安定同位体)に変わっていきます。また、ストロンチウム Sr は Cs のように土壌に捕捉されることはない(流れ去ったかも)。ということで、それなりの量が放出され、まだ環境影響が懸念されるのは 137Cs だけと思っていいのです。

ただし、長寿命のプルトニウム Pr の放出量はごく僅かですが、この表に記載されていない ネプツニウム Np の β崩壊によっても生成します。そこを書かなかったのは、もしかしたらですが、Pr が Np のβ崩壊で生成することを知らない人向けの情報かも・・・少々インチキ臭いかも知れません。そんなことしてたら、バレたときに余計に印象を悪くするのですが。

 

長くなりました。今日はこのへんで。