「除染土」の再利用はどうなった?
昨日(3/3)の「happy-ok3の日記」(https://happy-ok3.com/)に、いわゆる「除染土」の再利用が進んでいない話題が取り上げられていました。元・水の分析屋さん、少なからず怒りを感じているので、まずはひと言。
福島の発電所で作られた電力のお世話になった地域の知事さん(たち)は、率先して協力すべき立場だと思いますが、一向に手を上げようとはされない。「除染土」は 2045年までに再生利用するか県外で最終処分することが法律で定められています。国策でもあるというのに、ほんの少しのリスクさえ受け入れる気持ちがないのは、あまりにも悲しい、情けないことです。住民が受け入れないなんて、身勝手な理由で逃げてはいけません。選挙で選ばれたリーダーなんでしょ! 説得するのがあなた(方)の役割です。
そもそも、原子力の恩恵(benefit)は必然的に危険(risk)と隣り合わせ。ところが、電力を利用する恩恵にあずかる一方で、事故その他のリスクは他者に押しつけて知らん顔の人がいる。明らかに「搾取」の構造になっています。人として、それじゃあダメとしたものでしょうよ。
政府も(経済産業相も、ひいては首相も)高レベル廃棄物の処分場をめぐる動きはないとは言いませんが、「処理水」の扱いも、除染土の扱いも、「どんどん進めている」ようには見えません。これでは被災地の復興はままならない。今こそ「強いリーダーシップ」を発揮して、東京周辺で行われている都市再開発とかいう工事などでも、除染土を積極的に利活用する彷徨(i)、もとい、方向で「多数の力」を使っていただきたい。なあに、眉間にしわ寄せて「私に恥をかかせるな」って言えば、きっとできますよ。きっとね。
(i) 放射能の話になると、ただただ右往左往するばかりのエラい人たちを思い浮かべていたら、うっかり(≒わざと)書き間違ってしまいました。
\(・_\)それは(/_・)/おいといて、昨夜(三月三日の夜)、皆既月食が起こりました。多くの地域で厚い雲が広がってしまいましたが、南九州や四国からの中継もあって、ディスプレイ画面でなら鑑賞できた方もおいでかと思います。そこでこんな話題:
「説明用の図」であることをお忘れなく
テレビや新聞では、月食のたびに「月食が起こる仕組み」の解説が登場し、日食のたびに「日食が起こる仕組み」が説明されています(笑)(ii)。
(ii) 情報を発信する側としては、情報を受け取る皆さんが理解しやすいように、と考えているかも知れませんが、中学・高校の理科を履修した人向けではないようなので・・・笑うしかないと思うのです。
実際、「月食が起こる仕組み」の解説ではこのような図がよく使われています:

この図を見つけたサイトでは「月食と呼ばれる現象は、太陽と地球と月がこの順番においてほぼ一直線に並んでいる時に観測されることになる天体現象であると考えられることになります」と書かれています。多少混乱のある表現ですが、「雑学」として取り上げられていますから、そこはおいときましょう。下線部分など、早押しクイズの出題文のように感じられ、そういう仕立ての文章になっているのです。目くじらを立てる場面ではないわけです。
しかし、この図は「太陽―地球―月」の順にほぼ一直線に並んでいるときに月食が起こる、と知るだけでよい人には有用ですが、も少し詳しく知りたい人は「もの足らない」と感じるはずです。ハッキリ言うと、不正確なのですから。で、そんな皆さんには・・・

これは、国立天文台 天文情報センター による「月食の仕組み」の説明図です。満月が太陽からの光で作られる地球の影に入ると「月食」になるのですが、「本影」と「半影」の区別もきちんと示されています。本影の中に月全体が収まると「皆既月食」になることも分かる。小学校の理科の教科書などよりずっと中身の濃い情報が入っています。
特に、「これは説明図であり、実際の距離や大きさとは異なります」という一文は大切。地球と月だけに注目して、実際の距離と大きさの比を正しく表現するとこうなります:

地球の半径は 約6370km、月の半径は 約1740km。地球と月の平均距離は 約384,000kmです。地球から太陽までの距離は約1億5000万km(150×109 m)ですから、「太陽―地球―月」の順にほぼ一直線に並んでいる場合、太陽は上の図の幅の 400倍ほど、左側にあります。というわけで、この図のよいところ(!)は、「太陽―地球―月」の順にほぼ一直線に並んで、月が地球の影に入るのは、相当珍しいことだと納得しやすい点にあるかと思います。
こういうふうに、特定の何かを理解・納得できやすく工夫されているのが「説明用の図」の特徴だと言えます。
地球の影に入っている月が赤銅色に染まって見えるのはなぜ?
これも国立天文台 天文情報センター による「皆既食中の月が赤く見える理由」という説明図に頼りましょう:

注意深い人は気付くかも知れません。この図での「太陽光」は、左からやってくる一組の平行線で示されています。ここでは太陽それ自体を描く必要がないからですが、その代わり、本影と半影のでき方は説明できない図になっています。
もしここで、本影と半影のでき方を正しく示そうとして、太陽を図に入れてしまうと、「月食の仕組み」の図でそうしたように、クロスした線で表現することになるでしょう。赤い光が・・・の部分まで描き込むと、残念ながら何のこっちゃ分からない図のできあがり、となること請け合いです。ただし、「これは説明図であり、実際の距離や大きさとは異なります」という一文は、何かしら変更してもよかったかも知れません。もちろん、わたくし的には「この図が何を見せようとしているのか分かる/分かった人には必要がない一文」なので、どうだっていいですけど。
それはそうと、今の世の中、色々な立場の人が、様々な意見を述べているのですが、「何を示そうとしているのか」をはかりかねる情報が溢れかえっています。そのような情報まで取り込んで、お気に召すような情報を作る AI もあります。困ったもんですね。
皆既月食の話がまだ新鮮なうちに・・・なので、今日はここまで~













