日刊スポーツ新聞社によるストーリーで知った話。ここから始めますね。
リュウジおじさんによりますと、「レシピ本20冊以上書いてるけど、1番好きなページこれ」だそうで・・・

なるほど、これは言い得て妙。「少々」は「とりあえず気持ち入れろ」って、「気持ち」ですよ気持ち。料理は、感覚に頼る部分が大きいのですから、そういうもので不思議はないですよね。
で、ここからはネット民の反応です。元・水の分析屋さん個人の事情で申し訳ないのですが、今日は特にご機嫌ナナメなので、辛口のコメント付きでお届けします:
▶「家庭科の教科書に載せてほしい。これが載っていたらあの頃はもうちょっと楽しんで料理できたのかなぁと思う」 → 教科書次第で楽しくなるなんてあり得ヘン(算数の教科書、楽しいか?)。だいたい、この表現は教科書に掲載できるような格調じゃないですよ。分からないんですか?
▶「少々って、別になくてもそこまで味に影響ないなら何故入れるんですか?」 → ちょっとした影響はあるから入れるんですが。納得できないのなら入れなきゃいいだけのことでしょ。一工夫による違いが分からない男/女なんですね(ダバダ~ダバダ~(i))。
▶「今気づいたんだけど、調味料ひとつまみとか、そもそも指入れてつまんだことないです。みなさん調味料入れに指突っ込んでるんですか?」 → そうですか、今気付いたんですか。これまで料理で指を使わなかったのですね~。それじゃ、包丁は? フライパンは? もしかしてだけど、あなた、ホントに「料理」ってやったことあるんですか?
(i) ダバダ~ダバダ~ の詳細情報は、前回の注 (i) にも書いたとおり既出です。
最初は辛口コメントと「ダバダ~ダバダ~」の反復で勘弁してやろうと思っていましたが、炎上してもいいから(いえ、どちらかというと炎上歓迎なくらいです)、さらに余計な?一言付け加えます。「クッキンアイドル アイ! マイ! まいん!」を楽しんでいたくせに、料理に興味がないようなヤツは、このような話に加ってもらいたくない。リュウジおじさんは優しいからスルーしてくれてますがね(バズるためなら変なヤツが来てもガマンできる、という考え方はアリです)。
▷ あのね、料理入門編の本を買えば、素材の切り方の名称も、ひとつまみの量も、料理の基礎知識ですから、丁寧に説明してくれていますよ。料理の基礎知識が足らないのは、自分が楽しく学ばなかっただけのことでしょう。「仮定法過去」みたいな話で教科書のせいにしてはいけません。
▷「そこまで味に影響ないなら何故入れる」とか、言葉尻をとらえて偉そうにしてますが、「入れないと食べられないほどの影響ではない」だけです。キミは、ちょっとウマくなるのに気付けないのでしょうかね。きっとね、「バカ舌な人には分からないだろうけど」みたいなことが省略されてるんですよ。ハハハ・・・
▷「みなさん調味料入れに指突っ込んでるんですか?」だと? まともな人なら「ひとつまみ」なんだから手の指突っ込んでつまみますよ(足の指ではやらんけど)。ほかのどの部位で「ひとつまみ」できるんですか? あなたの体には特殊な器官が備わっているんですか? 突っ込むのは指じゃない、そこがツッコミどころなのかな~・・・全然面白くないよ。
リュウジおじさんの「味の素七振り」などの神髄は、「適量・・・自分がウマいと思うまで入れろ」に集約されている、と私は思います。そう、料理するからには自分が食べてウマいと思えなければしょうがないんですよ。だから「お前の料理だろ」と突き放されているのです。このへんの空気が読めないままに、「少々」とか「ひとつまみ」とかを語っている場合ではない。自分の料理に責任が持てない、違いが分からない人、この際ですから一晩とは言いません。「寝ろ」。一週間でも、一月でも、三年でも五年でも、参加しないで寝ていてね~(ホント、二度と起きなくていいからね~ ダバダ~ダバダ~)。
ま、元・水の分析屋さんにとっては、自分のことでも、身内のことでもない。あんたらのことなんか「どうでもいい」のだが、ご機嫌ナナメなんです。
さて、このクサいモノのシリーズ、人体から発生する物質もいくつか取り上げてきました。汗や皮脂を原料にして微生物が作る物質のせいで、更衣室がクサかったり、耳の後ろがクサかったり、足がクサかったり。今回は、ある意味もっと深刻な「口がクサい」話です。
特定悪臭物質とは
「悪臭」は公害の一つで、1967年制定の 7大公害(大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、振動、騒音、地盤沈下 、悪臭)に含まれています。ただ、他の公害に比べると生命や健康に直接危害が及ぶ可能性は低く、臭気物質を特定して測定する方法も確立されていなかったこともあって、1971(昭和46)年に「悪臭防止法」が制定されるまでは、悪臭は事実上野放しと言われても仕方ない状態でした。確かに、元・水の分析屋さん、小学生の頃までは、町のあちらこちらが「きたなかったり、クサかったり」でした。
さて、悪臭防止法で濃度規制の対象とされているのが「特定悪臭物質」です。悪臭防止法施行令の第一条に掲げられた物質を表にまとめたのがこちら(株式会社 環境管理センター のページから頂戴しました):

ノルマル酪酸はギンナン臭。オヤジ臭、加齢臭のノネナールはアルデヒドの仲間でジアセチルはケトンの仲間。蒸れた靴下のニオイ、イソ吉草酸。時にアンモニアも加わる。硫化水素はすぐにでも生命に関わる事態を招くニオイ。トリメチルアミンは死んだ魚介類に代表されるニオイでした。心地よい、かぐわしい・・・おおよそそんなはずがないニオイばかりで、公害とされたのも当たり前田のクラッカーです。
厚生労働省のページ(https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-07-001)によりますと「口あるいは鼻を通して出てくる気体のうち、社会的容認限度を超える悪臭」を口臭といいます。そして、メチルメルカプタン CH3SH は、「口がクサい」原因物質の一つで特定悪臭物質。口臭は公衆に迷惑、職場の中では口外無用でも公害でしかないですね。口がクサい人、頑張って対策をとりましょう。
で、表の二番目に出てきているメチルメルカプタン。前回メルカプタン類として登場しました(チオール類とも。端っこに -SH があります)。よく見ると、硫化水素 H2S の片方の H がメチル基 -CH3 に置き換わっている形ですから、やはり、クサそうなことこの上ない。
口臭は何のニオイ?
口臭をもたらす物質の 80%以上は口腔内の気体由来で、主な原因物質は揮発性硫黄化合物(Volatile Sulfur Compounds: VSC)と総称され、本ブログで既出の硫化水素 H2S と ジメチルサルファイド=硫化メチル(dimethyl sulfide, DMS) (CH3)2S(ニンニク臭、あるいは荒波が打ち寄せる海岸の「波の華」のニオイ)(ii)、そして今回の主役 メチルメルカプタン をいいます。
(ii) 化学式をみれば (CH3)2S ですから、硫化水素 H2S の二つの H がメチル基 -CH3 に置き換わっている形。決めつけデカになってますが、これ、クサいに決まってるだろうが! ですね。
歯医者さん的には、歯の周りにバイオフィルムが形成されると、それに守られた嫌気性の細菌が大繁殖。食べカスその他に含まれるタンパク質(含硫アミノ酸をもつ)などを分解して VSC を作る。これ(ら)がクサいのです。図による大雑把な説明になりますが・・・

・・・とまあ、こんな感じです。歯周病の原因細菌である Porphyromonas gingivalis などによる代謝作用で、メチオニン(iii) からメチルメルカプタンやジメチルサルファイドが作られるらしい(株式会社シクロケムバイオによる研究成果を参照しました)。
(iii) メチオニンは必須アミノ酸の一つですが、ヒトの体内では作り出すことができません。しかし、植物や微生物は、アスパラギン酸とシステインから生合成を行うことが知られています。高等生物って、いったい、なんでしょうね?
VSC としてくくられる物質を上の表で探してくださいませ。そして右端の「主な発生源」の欄に注目。硫化水素も、硫化メチルも、もちろん、メチルメルカプタンもそうですが、「し尿処理場等」って書いてあります。口がクサい人は、「し尿処理場等」のニオイを振りまきながら生活しているようなもの、と言われても仕方ないでしょうね。うわぁぁぁぁぁ。
口臭を何とかしましょう(メーカーの回し者か・・・)
VSC は舌苔からも絶対に発生します。洗面所の鏡を見れば、舌の表面に白っぽいものがびっしり・・・って、当たり前にありそうですが、それが舌苔。「舌を磨く」専用ブラシが売られていますから、やさしく磨いてやってください。
また、口腔内が不衛生だったり入れ歯が汚れていたりで口臭が気になる場合には、殺菌成分が入っているマウスウォッシュなんかがオススメなんだそう。とは言え、口臭ケアの基本は毎日の歯磨きです。食後に歯をきちんと磨いて、歯周病菌などのエサになる食べかすやプラークを除去しましょう。
ニオイと同時にドライマウスも気になる人は、お口をうるおすことで、口臭が改善する場合もあります。特に、緑茶に多く含まれるカテキンには、抗菌作用や消臭効果が期待できます。
口がクサい話でしたが、このブログ主は口が悪いこともよく分かる回でした。それでは、このへんでお茶にしましょう。