何とも納得しがたいニュースを三つ。
一つ目。
【北海道新聞 5/19 朝刊・5/13 有料記事】
気象庁が人工知能(AI)による気象予測の導入を検討し、体制を強化したことが13日、関係者への取材で分かった。過去の気象データを学んだ AI が算出した予測を参考資料として活用し、既に予報に使っているプログラムと併用することで予報精度の向上を目指す。4月に新たなチームを発足させており、先行的に環境整備や技術開発を進める。
実現すれば、ディープラーニング(深層学習)により膨大なデータから天候の変化の特徴などを AI が判断し、将来の気温や雨の状況といった予測を自ら出すことになる。台風の進路など、分野によっては現行の方式より正確になる可能性がある。
気象庁は、深層学習AIなどによる情報の高度化を盛り込んだ追加の施策を6月ごろに公表する方針。これまで気象庁が深層学習を業務に使った例はない。
気象庁の予報は、観測データからスーパーコンピューターで将来の大気の状態をシミュレーションする「数値予報モデル」を用いている。経験を積んだ予報官が計算結果を分析し、実際の状況などを加味して予報や防災情報を発表している。気象庁はこれまで AI をシミュレーション結果の補正などに使ってきた。
今後、AI 予測が導入されても、予報官が分析し、予報を発表する方針で「最後は人が判断する」ことは当面は変わらない見通し。
深層学習 AI を巡っては気象予測の他に、2029年度に運用開始予定の気象衛星「ひまわり10号」の観測データの処理に活用することなども検討。最新のセンサーで得たデータから気温や水蒸気といった大気の3次元の構造を推定させるという。

いったいぜんたい、どうなっているのでしょうか。元・水の分析屋さんの受けとめですが、スーパーコンピュータを用いた数値予報よりも、ディープラーニングの方がよい、天気予報は AI との相性がよい、ということみたいです。何だか理屈がおかしい。記事を書いた人の理解が足らないのか、気象庁の説明が変なのか。数学の時間に習う「または」の状況でしょうか。
ディープラーニングは、これまでに集積された、膨大なデータの中から、何らかの法則性を見つけるもの。これによって AI は「成長」「進化」します。しかし、数値予報のモデルには、気象現象を表現するための物理法則が当たり前に入っていて、先行する予測をデータ同化によって修正しつつさらに先の予測に進める仕組みです。数値モデルの予測を AI で修正する、ということは、物理法則ではない「法則みたいなもの」を取り入れることになるのでは・・・ 上の記事とは別のところで、「数値予報モデルの計算式に組み込めない細かい地形などの誤差も AI で補正できる」といった話を見た覚えがありますが、細かいことを数値モデルに組み込むことはあきらめたのでしょうか。
数値予報が予報官の「カン」みたいなものを排除し、予報官ごとの差を可能な限り小さくするためにガイダンスが提供されていると思っていましたが、時代遅れですかね。ちなみに、元・水の分析屋さん、学生の頃に「予報がよく当たるゲタがあったとしたら、気象庁はそれを採用するべきか」という思考実験をしたことがあります(i)。ゲタを AI に置き換えると、話がどう変わるのか・・・何だかなぁ・・・
(i) あのレポートに合格点をくださった教授には感謝しかありません(笑)。
付け加えておきますと、元・水の分析屋さんが現役最後の数年を過ごしていたころのこと。気象台では予報文を発表する前に、担当者が二人がかりで文面をチェックすることになっていました。それでもたまには間違いが発生します。「人為的ミス」と呼ばれていましたが、まあ、人間にやらせていることですから、わざわざ「人為的」と断ることもないでしょうにね。で、チェックの時に「音声読み上げソフト」を併用してはいかがか、と提案したら、検討する余地なしで却下されました。そんな役所が AI を使うんですって・・・というのも「いったいぜんたい」レベルだと感じた次第です。だって、予報官が分析し、予報を発表するところは変わらない。予報文を誰が最終チェックするの?
続きまして、あのおっちゃんのニュースから。
トランプ米大統領は、ウォルマートの値上げ動向を真っ向から批判した。
ロイターなど主要海外メディアによると、トランプ大統領はソーシャルメディアを通じて「ウォルマートは値上げの原因を関税のせいにするな」と述べ、「ウォルマートは昨年、予想を上回る数十億ドルの利益を上げた。中国とウォルマートの両方が関税を負担し、消費者にコストを転嫁すべきではない」と主張した。
この発言は、世界最大の小売業者であるウォルマートが「米中貿易摩擦で課された高率の関税により、今月末から一部商品の値上げを余儀なくされる」と表明したことへの反応だ。トランプ政権が課した対中関税が最終的に米国の消費者の負担になるという懸念が再燃している。
これに対しウォルマートは「利益率の低い流通構造を考えれば、価格上昇分を全て吸収するのは困難」としつつ、「ただし、可能な限り長期間、値上げを最小限に抑える」と述べた。
一方、アマゾンは「トランプ政権の関税によって自社製品のコストがどれだけ上昇したかを公開する予定」と明らかにした。このニュースが報じられると、ホワイトハウスはこれを強く批判した。小売業界全体で「関税転嫁」論争が広がりを見せている。
・・・いったいぜんたい、おっちゃんは何を考えているのか、ですが、続きがありました。
トランプ大統領は「150カ国が同時に交渉を望んでいるが、我々との面会を希望する全ての国に対応するのは不可能だ」とし、「我々は(新しい関税の適用において)極めて公平に対処する」と強調した。ただし、新しい関税に関する通知を受けるとされる国家の数については言及しなかった。ホワイトハウスとアメリカ合衆国商務省も他にコメントを出していない。
・・・「全ての国に対応するのは不可能」と言う一方で「公平に対処する」とは何ごと。相手の言い分を聞かない人の口から「公平」という言葉が出てくることに驚きです。
\(・_\)それは(/_・)/おいといて、コメを買ったことがない農林水産大臣です。
江藤拓農相が「コメは買ったことがない」との自身の発言の責任を取り、石破茂首相に辞表を提出し受理されたことを受け、江藤氏の地元・宮崎県では21日、有権者から「辞任は当たり前だ」「変な受けを狙うからだ。情けない」と非難の声が相次いだ。
江藤氏は支援者からもらったコメが「売るほどある」との自身の発言について「宮崎弁的な言い方でもあった」と釈明していた。日向市の70代男性は「そういう言い回しをすることはあるが、宮崎弁ではない」とあきれた。同市の70代主婦は「コメは主食であり、お金と一緒だ」と断じた。
自民党宮崎県連からは夏の参院選への影響を懸念する声が上がった。山下博三副会長は「失ったものは大きい。選挙は厳しくなるだろう」と述べた。
自民県連幹部は「参院選に万が一のことがあれば、保守王国・宮崎が揺らぐ。急ぎ万全の態勢で臨めるようにしたい」と語った。別の幹部は「今は選挙で戦えるような状況ではない」とうなだれた。
コメ問題の担当大臣だというのに「コメは買ったことがない」が受け狙いだとは。しかも、いったいぜんたい「宮崎弁ではない」なんて言い訳、通るはずがない。70代主婦のコメ(これはコメントの略)も見事正鵠を射ております。支援者からコメ(こっちは米のこと)をもらったら、カネをもらったのと同じことです。政治資金規正法の領域ですよ。よくもまあ、いけしゃあしゃあと白状したもんです。デーブ・スペクター氏に「江藤大臣の主食→無銭米」って書かれてますが、返す言葉などないでしょう。
国民の感覚とずれているのは、もはや誰もが気付いていること。そして、不正に金品の授受を行っても平気な顔をしている、そういう人物だということです。選挙区の皆さん、国政の場にこんなヤツや「お友達」を二度と送り込まないでくださいね。
ニュースがホットなうちに。