ほかのことでもブツブツ言いたいのですが、産経新聞さんがあまりにも軽やかに足をあげてくれるので(お手、とか言ってませんけどね www)、しかたがない、揚げ足をとってみます。
3/12 の記事から
百地氏は選択的夫婦別姓について、伝統的な家族や家族観を崩壊させかねないことや、戸籍制度の解体につながりかねないなど問題点を列挙し、旧姓の通称使用拡大の必要性を訴えた。
「旧姓の通称使用拡大」では不十分、いろんなところで困っているのだという話は、元・水の分析屋さんには十分すぎるくらい(しつこいと言いたいくらい)聞かされているのですが、かなりの人数の人には聞こえてないみたいです。国内で旧姓を認めてもらってもしょうがないんですよ。国際的にも理解されなくて困ると言ってるのにね! 聞こえないなら、補聴器くらい買いなさいよ。
百地章氏は、日本大学名誉教授、国士舘大学特任教授。憲法学者のはずですが、「正論」その他で主張されていることをつまみ食い的に読むと、何としても日本国憲法を改正したいみたいです。どこをどうしたいかというと、
〇 天皇は「君主」であり「元首」であることを憲法に明記する。
〇 自衛隊は軍隊とするよう憲法を改正する。
・・・などなど。天皇陛下は元首、自衛隊は軍隊。きっと「当たり前のことを当たり前にする」と言うのでしょうが、時代錯誤も甚だしいですね。天皇は国の象徴であるとし、戦争放棄・戦力の不保持を理想として掲げた日本国憲法の根本にあるものを否定する考えをお持ちのようです(i)。
(i) 現憲法は GHQ に押しつけられたものだから、日本人が自主的に定めたもので置き換えるべきだとかいうご説を耳にしますが、戦後の復興も、その後の経済成長も、押しつけられたはずの憲法のおかげでしょうね。言ってみれば、感謝の気持ちが足らないということですね。
まあ、産経新聞その他(ご想像にまかせます)の界隈では「そうだそうだ」ってなるかもしれないですが、こんなアナクロニズムをふりかざしている人が、「夫婦別姓は家族の絆と一体感を破壊し、家族を崩壊させかねない」だとか「旧姓の通称使用拡大が必要」とか主張しているわけです(ii)。
(ii) ついでですが、百地氏は「神道政治連盟」の政策委員にもなっています。これは「日本らしさ、日本人らしさを回復し、私達が生まれたこの国に自信と誇りを持つことが出来るよう、神道の精神に基づいて憲法改正など様々な運動に取り組んでいく」政治団体です。そもそも、日本神道には開祖もいませんし、教祖様もいません。森羅万象、あらゆるものに神が宿る。それだけのはずなのに、「連盟」という政治団体になると、何だか主張が強いようですね。「美しい日本」の実現を目指す「日本会議」とも密接に関係しているとされています。お前の偏見と誹られるのは百も承知。百地氏は憲法学者としてではなく、八百万の神の威を借りてまで何かに阿っている輩としか見えません。
0 で割ってはいけないのはなぜか
取り出しましたる電卓のキー、「5÷0=」と叩くとエラーになります。Win 11 の関数電卓は「0 で割ることはできません」と教えてくれました。そうです、「0 で割り算してはダメ」って、小学生のうちに教えられます。お家で子供に「なぜ 0 で割ってはいけないのか」訊かれたらどうするか。本質的な質問なので、「太郎くん、いいところに気がついたね~」とか、まずはほめてやりましょう。問題は、0 の割り算をしない理由をどう説明するかです。「そういう約束なの!」ですませるようでは、親子関係が揺らぐことになりかねません(笑)。
割り算はかけ算の逆向きの計算。何にしてもここがスタート地点になるでしょう。

上の例は、「2 に 3をかけると 6になる」ことから「6 は 2に 3をかけた数」であることを知る、そんな関係です。このように、ふつうは、かけ算に対応する割り算を考えることができ、逆に、割り算に対応するかけ算も考えることができる。文字式で書いて一般化すると「a×b=c」とその逆演算の「b=c÷a」とが対応する、ということです。
しかし、0 が絡んでくると怪しいことが起こります。

無理は承知で 6÷0 という割り算を考えましょう。これに対応するかけ算は「何かに 0をかけたら 6」となります。どんな数も 0 をかけると 0 になる。よって、0 をかけて 6になる、そんな数は存在しません。これは冷たい対応。「ツン」ですね。
もっと根性悪くして、0÷0 を考えましょう。おお、これは大変。対応するかけ算は「何かに 0をかけたら 0」です。どんな数も 0 をかけると 0 になる。つまり、今度はどんな数でも答えになるわけです。誰にでもすり寄る「デレ」状態でしょうか。
このように、単に「0 で割ることはできない」とはねつけたり、よい子はマネをしないでね~でなだめたりするのではなく、「0 で割ることを考えたら、答えがなかったり、何でも答えになってしまう」ことになってしまう、言い換えるとかけ算・割り算の逆演算がうまく定義できない、とか、そういう説明をするのがよかろうと思います。
遅れてきた反抗期:それでも 0 で割ってやる
0 での割り算はやめといた方がいい。でもね、禁じられても逢いたいの(iii)。こんなのはどうでしょう:

(iii) 森山良子さん、1969年発表の曲(詞 山上路夫、曲 三木たかし、編 高見弘)。禁じられても 逢いたいの 見えない糸に ひかれるの・・・ これ知ってるようだと、年齢がバレますね~
元・水の分析屋さん=年金生活のおっちゃん、何だか暴れたくなったので、ダメもとで「0分の1, 1/0」を考えてみます。 上のように、分母となる整数 n が 0 も含めて並んでおり、分子が 1 という分数の列を考えるのです。すると、あーら不思議、何だかいい感じの数列になっているではありませんか。1/0 のところを除くと、左側の正値のものも、右側の負値のものも、列の右に向かって増大します。ゼロの除算は・・・なのですが、極限値を考えれば「∞」だと見てよい・・・いやいや、これは 0 で割ってやったんだい! ということで、しれっと「∞」のところを受け入れてやれば、「∞ < -1」(マイナス 1は無限大よりも大きい)という不条理極まりない関係が正当化?されるわけです。「-1 = ・・・・・・99999 99999」でもあったことですし。おお、面白い、面白い。
ここまで、前回予告の「マイナスの数は 0より小さく、同時に無限に大きい」の話をお送りしました。
ちなみに、「百地章 子供」でググると、AI による概要に「法学者の百地章氏には、子供はいません」って表示されました。おやおや、AI が間違い情報を拾ったのでなければ、センセイによる「親子別姓になる」などというおかしな家族観は、他人事として語っていたからかも、です。百地センセイ、御年78だそうで。まさに老害であるとか言われる前に、お持ちの知識を伝えるだけにして、どうするかの判断は、色々な家族観をもつ若い人たちにまかせたらどうですか?