alchemist_380 のひとりごと

元・水の分析屋さんがブツブツ言います

0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, ... の話 (3)

今日の函館は雨雪混じり。午後になってから1時間あたり降水量 0.5mm-1.0mm のペースで、もちろんやみ間はありますが、まあ、降り続いています。雲の分布はこんなもので、雪雲・雨雲が列を作って流れ込んでいるのが分かります。

衛星画像(赤外)とレーダーによる画像

気温も日付が変わったころの 3.8℃が最高で、上がったり下がったりしながら 17:15 には 0.5℃になっています。冬がやってきましたか。

さて、前回は、大学で習う「解析接続」らしきことを考えて、フィボナッチ数列の各項の総和は -1 に等しいことを正当化しました(Q.E.D. とは書きましたが、ふつうは正の無限大に発散するにきまっていますから)。これは面白いと言えば面白いですが、受験勉強などの役には立ちそうにない。元・水の分析屋さんがお気楽に書いたものを読んでガッカリした方がおられたら申し訳ない m(_ _)m。申し訳ないですが、サルでもできるような反省はしていません。悪しからず。

今回は、漸化式で定義されたフィボナッチ数列の第n項を求める公式について。この問題の考え方は、受験用の数学に属するものだと思います。とはいえ、あまり期待しないで?お読みください。

 

正体不明の「特性方程式」を使って解く

問題です:

「三項間の漸化式」で定義されたフィボナッチ数列

ここでは、0 から始めないで 初項 a0 =1 としました。0, 1 で始まった方がカッコいいかも知れないというだけの理由でしたから、1, 1, 2, 3, 5, ・・・ でいきましょうか。

さて、一般項を求めよって出題されますが、たいていの数学の先生、こうやれば解けますというテクニックの説明を始めてしまって、そのココロを教えてくれないんです。

でも、まずはこうやって解いてみましょう:

①,② から元の漸化式に戻すことは容易なはずです

途中ですが、ここまで大丈夫ですか。

特性方程式」というのがいきなり出てきます。どうやら n+2, n+1, n から x の2次、1次、0次にしちゃえ、みたいです。特性方程式は x2-x-1 = 0 で、解の公式を覚えていてよかった・・・でしょうか。そして、それら二つの解を用いると、左辺にある次の項は右辺の定数倍、という扱いやすそうな形になります(ここが着目点です)。次数に気をつけながら計算すると・・・

ビネが発見者、ではないそうですが

あっという間にかわいいコックさん(i)フィボナッチ数列の各項は整数値しかとらないのに、一般項の表現には √5 がちりばめられています。こういうのを「にわかにはしんじがたい(俄には信じがたい)」と言わなくて何というのでしょう。

(i) 棒が一本あったとさ。最後の「あっという間」に何が起こったのか分からなくなる絵描き歌です。

 

というわけで、こういうところでは、小学校の算数からよく教えられる「検算」が大切です。高校生の数学だと、帰納法による証明がそれにあたります。サボっちゃうと減点されるかも、のケースだと思いますので、ちゃんとやっておきましょう。

数学的帰納法は、自然数について、はじまりのところで成り立っており、途中のどこかで成り立っていればその次も成り立つ、の二段階での論証です。

 

帰納法の第一段階から:

三項間の関係を使うので n=1, n=2 を確かめてスタート

三項間の関係式を扱うので、n=1, n=2 が成り立つ、でないと、n≧3 に進めません。それにしても、√5 がうまいことキャンセルしあうものです。

続いて第二段階:

α,β が特性方程式の解であることを使いました

これで OK ですかね~。

 

特性方程式」の解を用いて何をしたのか

漸化式で定義された数列の一般項を求めよという問題が出たら、等比数列をひねり出すことを考えたい。受験生が解ける数列は、等差数列なら簡単、階差数列を作って見通しがつけば比較的容易。等比数列を作るにはもう一ひねりが必要としたものです。その一ひねりを提供してくれる(可能性がある)のが「特性方程式」を用いる方法です。

フィボナッチ数列の一般項の公式を導く途中で、左辺にある次の項が右辺の定数倍、つまり、An+1 - b = C (An - b) の形になっていました。Bn ≡ An - b とすれば、Bn 等比数列になります。b が分かるかも知れないのが特性方程式なのでした。

では、特性方程式の正体は? フィボナッチ数列を例にして示してみましょう。

どうやら行列の特性方程式のことだったようです

漸化式を行列とベクトルで表示したときの、行列の特性方程式が背後にあったのでした。ここまでくると、固有値固有ベクトルが分かれば・・・という、平面上の変換なんかに関する話にも応用が利いて、より深く理解できると考えます。自分が受験生だった頃に是非紹介してもらいたかった話でした。

 

フィボナッチ数列の話、まだ続きがあります。