alchemist_380 のひとりごと

元・水の分析屋さんがブツブツ言います

K合塾による怖い話 ほか

今日もニュースみたいなところでブツブツ言います。

 

有名予備校の web ページで見てしまいました。K合塾による怖い話。

「文系・理系決められないときはどう選ぶ? 大学受験の文理選択の考え方」というのですが、「自分が将来進む道を決める大切な選択であることを理解して、文系・理系を選びましょう」って、ずいぶん話が重くないですか? それにね・・・予備校で学んだこと、大学で「役に立つ」とでもおっしゃるのでしょうか。

 

まともではないタイプの元・水の分析屋さんの意見で申し訳ないですが、「役に立つ」ことがすぐ分かる程度なら、そこら中の人が手を出すだろうから、将来性がないなあと思います。「役に立つ」は評価基準としては極めてつまらないものです。ただ、「この提案は何の役に立つのですか」と質問するときの予算担当者は得意満面です。宮仕えの身ですから、あんた、もしかして分からないのか? アホか? と思っても、誠心誠意・・・かどうか知りませんが、とにかく説明しなくてはなりません。相手のことをアホバカマヌケと心の中で罵るのは構いませんが(顔に出すんじゃないですよ)、給料をいただいておりますから、説明から逃げてはいけません。

 

\(・_\)それは(/_・)/おいといて、文系だろうと理系だろうと、大学まで進んだからには、まず身につけるべき基礎的な教養は共通のものであるはずです(それこそがリベラル・アーツ)。

たとえば:

理系だと主張する人は、史記の「鴻門の会」や「四面楚歌」のところは、小説として読んでいればよいでしょうが、文系(特に東洋文学専攻)であれば、最低でも白文のままで読めてほしい。

文系だと自認する人は、実函数の連続性についてグラフを思い浮かべて納得できれば十分でしょうが、理系だというなら「ε-δ 論法」で困っているようでは困ります。おお、大切なことなので二度困りました。

というわけですから、K合塾さん、文系・理系で大学受験対策として何が必要かという話を、将来進む道を決めるなんてところまで勝手に広げないでください。学問はもっとずっと奥が深いはずです。

 

================================================================

さて、前回少しは学問らしい話にしたいです・・・って書いたのですが、これで学問と言えるかどうか。実は、台風が4つできたというお祭り騒ぎにあきれ果てております。

 

今年、11月になってからの台風発生数は「4」です(11/12 現在)。下に示すアジア域の天気図に4つの台風(i) というのが初めてなのだそうですが、それでお祭りになるのはどうかと思います。

まず、発生数自体、騒ぐほどのことではないです。それに、この 6時間後には、一番西にある TS (Tropical Storm) は熱帯低気圧に変わっております。天気図に記載された最大風速が 'Max 35kt' で、それも実測値ではない推定の風速であることに注意してください。つまり、人為的な判断も含む統計値になっているのです。取り扱いには十分な注意が必要です。
(i) ダブル台風、トリプル台風と呼ばれていたところ、double, triple の次は quadruple (クアドラプル)。フィギュアスケートで「トリプル・ルッツ」とか言ってますが、「クアドラプル・ループ」なんて聞いたことがないです。「よんかいてん・ループ」の方が言いやすいでしょうし、聞き取りやすいと思います。ちなみに、さっきの続きは 5.クインティプル、6.セクスタプル、7.セプタプル、8.オクタプル、9.ノナプル、10.ディカプル なんだそうです。知らんけどね。

次の天気図で、ひとつ 台風 → 熱帯低気圧 に変わりました

そんなこんなで、データを「シャクシジョウギ」に使うのは私の趣味ではないのですが、ニュース番組での「11月にもなって発生するのは珍しい」といった発言をたしなめようとした手前、報道の方々も分かりやすいはずの「シャクシジョウギ」な論法で、そんなに珍しくはないって主張してみます。

気象庁による統計です

上に示したのは、1951年~2023年の月別台風発生数の表です。11月の列だけ、4個以上発生したところに色を付けています。


4個以上 12回,   5個以上  5回,   6個   3回


6個発生の年だって 3回もあるのです。まして、今年と同じ 4回の年は、73サンプル中12回該当(打率 .164)。これを「珍しい」と主張する人の方がおかしいのだと言いたいのですが、いけないでしょうか。報道の方々がどんな情報に基づいて「珍しい」という原稿を書いたのか理解できないのです。もちろん私は、怪しい記憶ではなくて、このデータを確認してから 11/4 の記事を書きました。
さて、プロ野球選手の場合、打率が .164(6打数1安打で .167)だと、もっと打て/頑張れと言うのも当然かも知れません。比べたらなんですが、小選挙区で6分の1の票を集めたくらいでは落選するわけですが、嫌な汗をかきつつもトップで当選したとたんに、多数派がエラい、みそぎは済んだ、ってな調子で胸を張る人が少なからずいます。多数決は最後の手段であって、少数派の意見を無視してはいけないって、小学校あたりで習わなかったのかな? すぐ忘れたんかな? さぞかし成績悪かったんでは・・・おっと、話がずれました。カツラとこの手の話は、ずれないに越したことはありません。うわぁ。

 

また、季節の進み方は毎年違っているのに、今年の11月を例年(平年)と単純に比較する論法も多いようです。根拠となるデータがあるのかどうか、情報を受け取る側がいろいろと考えなくてはならないのは辛いですが、簡単に騙されるわけにはいきません。たとえば、ですが、今年は残暑も長引いて、季節の進み方が例年よりも遅かった。まだ10月の続きをやっているかも知れません・・・そんな話の方が理解しやすくはないですか。
なお、今月の後半に台風がもう一つできたとしても、上で述べたストーリーはほぼそのまま使えます。11月の発生数が7個になったときには、元・水の分析屋さんも驚くことにしましょう。
テレビも新聞も「急ぐな、焦るな、手を抜くな」。そんな標語があったかな。他局・他社を出し抜いて誤報・・・では、かっこ悪いにも程がある。